COLUMN
内観せずにいられない空間。
こんにちは!sunawaです。
左京区にある、至宝のような茶寮、『宝泉』の存在を知ったのは、散歩中のことでした。
料亭旅館風の、美しい門構え。
真夏の空の下、真っ白い暖簾が風でハラリ…と揺れているのを見た瞬間、直感的に「ヤバイ!ここには絶対に来なくちゃ…!」と思いました。
宝泉には、お座敷の大きな広間が2つあります。奥のお部屋が特にお気に入り。廊下越しに、美しい日本庭園を眺めることができます。
宝泉へ行くと、いつもは手放せないスマホを、バッグの中にしまっておきたくなります。
その代わりに、真っ白いノートを取り出し、何か言葉が降りて来ないかな…なんて、ペンをゆるゆる走らせてみたり。
「宝泉の神様、こんにちは。」
無意識にふと書き綴ってみたところ、「毎日おいで」と、続きの文章を書いている自分がいました。「そうすれば、わかるから」とのこと。
「一体何がわかるんだろう…」
それ以来すっかり虜になってしまい、夏の間に何度か足を運んだのですが、宝泉は大人気のため、いつもお客さんでいっぱい。素敵過ぎる空間なので当然のことですが、たくさんの人がいて、おしゃべりの声が聞こえてきたりすると、なかなか内観に集中することができません。そのうち私は、いつかこの至極の空間を、独り占めしてみたいと思うようになりました。
真の姿を独占するためには。
そして、10月のとある晴れた平日の朝。
早起きが苦手にも関わらず、私は開店時間である朝10時に宝泉へ駆けつけたのでした。
ずっと座りたかった奥のお座敷の、床の間のまん前の席。
誰もいない、音もしない。ただ、静寂があるだけの空間。
朝の光が差し込み、廊下の木目に、柔らかい影を落としている…
たくさんの人で賑わってる大忙しの宝泉も魅力的だけど、
宝泉の神様が、本当に味わって欲しいと思っていたのは、
今この瞬間の、この世界観なんじゃないかな…
なんてことを思いました。
宝泉と言えば、わらび餅が名物です。
すべて作りたてなので、ここでしか食べることができません。
透明感のあるとぅるんとした食感…。あぁ、なんという幸せ…
ちなみに、私は、上生菓子にハマり中です。
日本人が、最終的に求める究極の味は、ここにあるのかもしれないです。
sunawamaki
タロット占い館『OracleGarden 或庭』のオーナーで、Whateverのメディアパートナー。ミュージシャンとしても活動中!好きなものは、お寿司、テイ・トウワ、温泉、ゼルダの伝説。鑑定のご依頼は、お気軽にどうぞ。タロット教室、ピアノ教室もやってます!